運送業における2024年問題とは?
2024年に施行の働き方改革法案による、運転従事者の時間外労働制限960時間に伴って発生する
さまざまな問題のことです。
最近ニュースやジャーナリストの方が2024年問題を取り上げているのをよく目にします。
実際に現場で中距離、長距離輸送を走行する機会がある、僕が考える2024年問題を伝えていきます。
テレビ、新聞、ネットニュースでしっかりと現場を取材されている記事もありますが、
なかには、ニュースや新聞、国の省庁から得た情報をちょいと加工して流している記事も多いので、
この記事では、現場目線で情報を発信していきます。
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2024年問題いろんなところで目にします。
![ドラEVER](https://www.afi-b.com/upload_image/12640-1617453263-3.jpg)
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社会全体に及ぼす影響
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翌日に届いていたものが、届かない。
時間外労働時間の制限によって、トラックドライバーが今までのように残業をできなくなるため、
荷物の配送時間が遅れる可能性があります。
- ルートの改善
- 効率化された配送システムの導入
- スケジューリングの改善など
- 業務プロセスの改善
によって、配送時間の短縮や改善を目指すことが重要です。
業界競争力の低下。
時間外労働の制限によって、他の業者との競争力が低下する可能性があります。
人手不足倒産が増えていき、経営体力のある、ドライバーを確保できる会社が生き残っていくと予想されます。
運送会社が減ることによって、仕事の受注競争が減少していくと考えられます。
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荷主は荷物を運ぶ会社が減ると
どうなるにゃ?
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運賃を上げてでも荷物を
運んでもらわないと困るようになるかもね。
輸送サービス品質の低下。
時間外労働の制限によって、サービスの質が低下する可能性があります。
労働時間を守ることが優先され、荷物の扱いが粗悪になってしまう可能性があります。
日時指定に間に合わないなどの問題がでてきます。
時間外労働の制限によって、配送遅延やサービスの低下などが生じ、顧客不満が増加する可能性があります。
- パレット輸送拡充。
- AIでの配送ルート最適化。
- 鉄道輸送、海上輸送、航空輸送の活用。
- リレー方式の中継輸送。
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再配達のサービスも維持できるかにゃ?
トラック輸送費の上昇による物価高。
残業を規制するのですから、当然トラックで運べる荷物の量は減少します。
荷主や企業は輸送の確保をする為に、運賃を上げてでも輸送量を確保しようとします。
結果、商品価格を上げてコストの回収をしようとします。
現時点(2023年3月)でもコロナ禍前より燃料代が上がっていますので、
輸送コストが上がり生活必需品の値上がりラッシュにつながっています。
![ドラEVER](https://www.afi-b.com/upload_image/12640-1617453263-3.jpg)
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企業、会社に与える影響
![物流会社](https://santanahuntoukiwow.com/wp-content/uploads/2023/02/倉庫2024-e1677417183173.jpg)
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部品輸送の遅れにより納期が遅れる。
輸送力が低下することで、工場などへの部品供給が遅れ製品の完成が遅れる恐れがあります。
半導体不足で、新車などの納期が大幅に遅れるということがありましたが、
部品が運べないことによって、納期が遅れる事例がでてくると考えられます。
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新車を注文したのに
半年待ったよ。
従業員不足
従業員が時間外労働を制限されることによって、配送業務に必要な人員が不足します。
人員不足を補うための対策としては、宅配などではアルバイトやパートタイマーを採用する、
契約ドライバーの採用など、柔軟な雇用形態を導入することが必要です。
そこで他の産業より魅力的な金銭や環境などを提供できるかが、難しいところです。
ダブル連結トラックという大型トラックに更にトレーラーを連結させて、
ドライバー1人あたりの輸送力をあげようとする試みもありますが、
実際に現場で、トレーラーを運転している立場から言わせてもらうと
現実的ではありません。
何故かというと走行できる道が限られているからです。
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長い車体で交差点を曲がったり、
高速の料金所から合流地点の螺旋状の道を行くのは難しいにゃ
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経費増加
時間外労働を減らすために、新たな従業員を雇用する必要があるため、
経費が増加します。
- 省エネルギーの車両を導入する。
- 燃費を改善する。
- 効率的なルートを設計するなど。
- 運賃を上げる。
コスト削減につながる対策を行うことと売上アップの運賃交渉が求められます。
AIを使ったルートの最適化も考えられます。
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予期せぬ労働時間超過
月末や年度末に、予想外の追加の仕事や渋滞などが起きてしまい、
規定労働時間を超えてしまう恐れがあります。
余裕を持ったスケジューリングをお願いしたいです。
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配車係の負担も増えることが考えられる。
![ドラEVER](https://www.afi-b.com/upload_image/12640-1617453263-3.jpg)
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ドライバーに与える影響
![とラックドライバー](https://santanahuntoukiwow.com/wp-content/uploads/2023/02/2024トラックドライバー-e1677417271492.jpg)
![とラックドライバー](https://santanahuntoukiwow.com/wp-content/uploads/2023/02/2024トラックドライバー-e1677417271492.jpg)
プライベートより給料重視のドライバーの不満
給料重視で働いてきたドライバーにとっては、ありがた迷惑な制度である。
残業代を稼ぐために寝る間も惜しんで仕事をしているドライバーもいます。
しかし働き方改革で需要と供給のバランスが適正となり、運賃が上がれば、
寝る間を惜しんで働かずとも、良い給料がもらえるようになっていくはずです。
![](https://santanahuntoukiwow.com/wp-content/uploads/2023/02/左右反転嫁-300x360.jpg)
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生活していくには、お給料は重要よね。
ドライバーが過密スケジュールになる。
働ける時間が決まっていることで、無理な配車を組まれる可能性があります。
- 焦って運転することによる事故の誘発。
- 雑な荷物の扱いによって、クレームにつながる。
- 休憩時間を削らないと遅延が発生する状況になる。
![](https://santanahuntoukiwow.com/wp-content/uploads/2023/02/目が飛び出す犬-300x300.jpg)
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余裕がないワン
違法残業の強要
仕事が終わらないからといって、残業を強要して労働時間を改ざんするケースが出てくると予想されます。
歩合給が絡んでいる会社は、残業代を歩合給へと項目を替えてくる恐れがあります。
更にひどいのは、サービス残業です。サービス残業を強要されたら、
労働基準監督署などに相談しましょう。
![](https://santanahuntoukiwow.com/wp-content/uploads/2023/04/退職代行サービスメリットデメリット-e1681014431659-500x262.jpg)
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事務員のドライバー化
ドライバーの労働時間が2024年に減少すると、
事務員は時間外労働時間は、720時間なので、仕事をまわす為に、
事務員をドライバー扱いにして時間外労働960時間まで働けるようにしようとする会社がでてきます。
普段事務員の人の業務負担が増え、慣れない運転業務、荷役作業をする可能性が出てきます。
現状でも運送会社の事務員は、時間外労働720時間なので、
名目上ドライバー化している事務員はいると考えられます。
運送会社の中では、社長自らハンドルを握っている方もいます。
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中小企業の社長さんでハンドル握っているのを
見たことがあります。
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![ドラEVER](https://www.afi-b.com/upload_image/12640-1617453263-3.jpg)
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2024年問題さほど影響ないかも?
運送会社が多すぎて、違反している会社を把握できないかも
トラックの運送事業者数は6万を超えます。
時間外労働時間の事業者の全てをチェックするのは、難しいです。
大きな事故が起きたり、労働基準監督署などへの通報があって、
会社の労務管理を調査されるケースがほとんどです。
2024年になって、急に取締り件数が多くなるかといえば、ならないと考えています。
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トラックの会社って多いんだワン!
時間外労働時間960時間は結構多いです。
1ヶ月になおすと80時間の残業は、かなり多いです。
もちろん80時間を超える会社もありますが、超えていない会社もたくさんあります。
2024年になったところで、急激に荷物が運べなくなるということはないと思ってます。
まとめ
2024年問題をきっかけに運送業の抱える問題や
ドライバーの労働環境を見直すきっかけになってほしいなと思います。
長時間の待機や重労働で成り立っている運送業を
働きやすい環境にする絶好の機会が2024年問題だと思います。
最後に今回の記事で、何か思うことや、感じたこと、批判でも構いませんので、
コメントしていただければと思います。(匿名でも大丈夫です。)
最後まで読んでいただき有難うございます。
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